H29福岡県公立入試 国語分析

福岡県の公立入試が今年も終了しました。
毎年の問題をずっと追っていると、これからの受験生に何を求めているのかが見えてきます。
さて、今年の公立入試問題、まずは国語の分析をしましたのでお知らせします。

■総合
  • 大問4つ構成は変更なし。配点が15点×4=60点と非常にシンプルです。
  • 記述問題が倍増。最初に解答用紙全体を見ると焦るかも。
  • 大問一-問六が福岡では新傾向。
  • 大問二-問六が新傾向。
  • 作文は昨年の流れに乗って変更がある感じ。来年ももっと変わる気がします。
■大問一[説明文]

出典:山鳥重『「わかる」とはどういうことか─認識の脳科学』
キーワード:脳科学/人間のしくみ/見当をつける/大局観

内容はそんなに難しくないです。ゼミの生徒ならまあ理解できます。

  • 問一(漢字):易。
  • 問二(内容理解):易。
  • 問三(文法-品詞):修猷館志望なら易。
  • 問四(記述):普通。「記述に具体例を盛り込まない」原則が分かっていればできます。
  • 問五(記述):普通。「どういうことか=換言」原則が分かっていれば探せます。10段落の「見当をつける、というのは」という言葉を見つけられればできます。
  • 問六(文構造):やや難。福岡では新傾向。テキストなどではよく見かけますが、適当にこなす生徒が多いのでは。今までどれだけ真面目に問題を解いてきたかが問われています。
■大問二[古典]

出典:「列子」
キーワード:孔子/論語調の文章

教科書に載っている「論語」をちゃんとやっていれば取り組みやすい。
文章を読むだけでは中学生には難しいと思いました。が、問四にある表が読解の手助けになっています。

  • 問一(返り点):易。
  • 問二(主語):易。
  • 問三(内容理解):問四まで読んでいれば易。
  • 問四(内容理解):対応が分かっていれば易。
  • 問五(記述):表現力が問われる問題。頭で分かっていても書ききれるかな。SP国語で練習しました。
  • 問六(記述):新傾向。「─線部をどのように朗読するか?」求められる正解の型がない問題。主張と理由に筋が通っていれば○ですが、戸惑ったら大幅な時間ロスになったのでは。来年以降の対策でも、採点が難しそう。
■大問三[小説]

出典:「三浦綾子『千利休とその妻たち』」
キーワード:茶道/千利休/侘

小説とはいえ内容が現代ではないため、ただ本が好きなだけの人には解きにくいです。

  • 問一(漢字):易。
  • 問二(画数):易。
  • 問三(内容理解):易。
  • 問四(記述):普通。文末の原則など、気をつけることは基本的。
  • 問五(表現):普通。ここが合否の分かれ目だと感じました。ちゃんと分かって選べるか。
■大問四[条件作文]

現代的です。プレゼンをするときの効果的な手法について。
自分の立場を想像する力、プレゼンの構成力、動画を利用するメリットを述べる表現力が問われています。
条件作文は、完全に付け焼き刃の対策ができなくなったと思います。
自分の考えを素直に表現できる力が必要です。

■さいごに

毎年思っていますが、公立入試の国語は良問です。簡単すぎず難しすぎず、でもこれからの時代に求められる力を測っているんだよ、という意図を感じます。
来年の受験生にも機を見て解かせますが、大事に大事に使ってもらいます。